スモールスケールCTAB法

試薬
  1. 1.5 x CTAB液
    Cetyl trimethyl ammonium bromide10g
    1 M Tris-HCl, pH8.050ml
    0.5 M EDTA20ml
    NaCl41g
    ポリビニルピロリドン5g
    H2O (fill up)750ml
  2. 沈澱Buffer
    Cetyl trimethyl ammonium bromide10g
    1 M Tris-HCl, pH8.050ml
    0.5 M EDTA20ml
    H2O (fill up)1000ml
  3. 1M NaCl-TE
    NaCl58.4g
    1 M Tris-HCl, pH8.010ml
    0.5 M EDTA2ml
    H2O (fill up)1000ml
  4. クロロホルム
  5. エタノール
  6. TE (1 μg/ml RNase)
方法
  1. イネの葉1枚程度を液体窒素で凍らせて、乳鉢で粉末にする。
  2. 0.7 mlの1.5x CTAB液の入ったエッペンドルフチューブにスパチュラを使って移す。(移す分量は、チューブを転倒すると懸濁液がゆるやかに移動する程度)
  3. 0.5 mlのクロロホルムを加えて、室温で20分程度振とうする。
  4. 14,000 rpmで5分遠心する。
  5. 上清0.5 mlを新しいチューブに移し、0.5 mlの沈澱バッファーを加えて混合する。
  6. 55℃のウォーターバスに30分程度置く。(沈澱が析出する)
  7. 14,000 rpmで5分遠心する。
  8. 上清を完全に除き、1M NaCl-TEを0.5 ml加える。
  9. 55℃のウォーターバスに2時間程度置き、時々チューブを転倒混和し て沈澱を溶かす。
  10. DNAが完全に溶けたら、14,000 rpmで5分遠心して不溶物を沈澱させる。
  11. 上清を新しいチューブに移し、1 mlのエタノールを加えて、よく混合する。
  12. 14,000 rpmで5分遠心する。
  13. 上清を捨て、1 mlの70%エタノールを加えて沈澱と管壁をリンスする。
  14. 14,000 rpmで2分遠心する。
  15. 上清を捨てる。
  16. もう一度軽く遠心して残ったエタノールを底に集め、ピペットマンを用いて残ったエタノールを完全に除去する。
  17. 10分程度風乾して白かった沈澱が透明になったら、50 μlの TE(+RNase)に溶かす。(溶けにくいので、溶けるまで根気強く撹拌する。)
  18. 2 μlサンプリングして、蛍光光度計で濃度を測る。
  19. 50 ng/μlにTEで希釈して-20℃保存。加えるTEの量 = (濃度 ng/50) * 48 - 48

M. G. Murray and W. F. Thompson (1980) Rapid isolation of high molecular weight plant DNA, Nucleic Acids Res. 8: 4321-4325.
お問い合わせは、ゲノム動態研究室 宮尾 (miyao@affrc.go.jp)まで
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